BLOOD+ ロシアン・ローズ

全２冊。ＴＶシリーズの外伝で小夜の初任務inロシア。
アニメの感想も語ってます。大してネタバレしてないと思う。

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ＴＶアニメは序盤の「私フツーの女の子だったのになんでこんな事に」なお約束すぎる葛藤が長いのと、足手まといなのに首を突っ込みたがるカイにイライラ。
十二国記と一緒で、ヒロインが特別な存在って事は視聴者には分かりきってるんだからとっとと戦って話を進めろと思いました。そんな訳で前半は見ない事もしばしば。
が、後半でハジの一途な忠犬ぶりがツボに入りました。
ソロモンの奇行（としか見えなかった）と、それに対する覚悟も凄すぎ。
カイも最後は懐の深さを見せるほど成長して、いい最終回だったなという印象です。まぁハジの扱いが良かったんでそれが一番大きいかもしれない。
おっとアニメの感想が長くなってしまった。以下、小説版の感想。

まず最初の登場人物紹介が「色々なタイプな男の子を揃えてみました」って感じで乙女ゲーかと思った。役割兼任したら５人もいらないと思う。
髪と目の色とか、やたら詳しく外見描写があるのは女性向けライトノベルの特徴ですな。
スレイヤーズなんか目の色まで分かるキャラなんて少ししかいないぞ。

しかし本編は小夜とハジの二人がメイン。
女主人と従者の擦れ違いとか嫉妬とか、ラブシーン兼ねてる吸血シーンとか、何もかも良い意味でお約束。
若干天然入ってる同士の会話が可愛い。まだハジの手も普通で、ディーヴァを倒したら云々って約束もしてないからか、アニメほど重くない印象。この二人が好きなら面白いかと。
帝政末期のロシアの描写（特に食文化）も読んでて楽しい。

しかしラストが強引というか性急で、終盤で死亡フラグ立ててたサブキャラ達が結局どうなったか描写がないんですが。
普通あの構成なら、エピローグ的に
見送り・見舞い・墓参り・赤い盾からの報告で安否を知る・赤い盾から「知る必要はない」と言われて小夜しょんぼり。
のどれかがあって然るべきじゃないのかと。
どのパターンでも、そのあとハジがフォローして「私だけはあなたの側に居ます、これからもずっと」「うんありがとうハジ。私達の戦いはこれからよ」に繋げて終われるし。
サブキャラ達はオリキャラなんで特別な思い入れはないけど、伏線が回収されていないような違和感が残っていて、それだけが残念だと思いました。
でも面白かったです。
これ読んで、自分が見なかった回のアニメDVDをレンタルしてこようかという気になりました。